エルメスとは

エルメスとは、誰もが知っているスーパーブランドです。
1837年に、ティエリ・エルメスがパリのランパール通りに高級馬具の製造工房を開業したのが始まりです。
エルメスは後にナポレオン3世帝室御用達を拝命するまでになります。

エルメスのブランドマークである四輪馬車は、この馬具を象徴しています。

エルメスは1892年にバッグのオータクロアを発表し、ヨーロッパ王侯貴族やロシア皇帝への馬具の売り込みに成功しますが
自動車時代を目前に控え、方向転換を図り、馬具以外に婦人バッグや財布革小物の製造販売を手がけるようになりました。
もともと馬具は皮革加工ですから、カバンなどの加工にもその技術力がそのまま生きたようです。

1951年にエルメスの祖エミール・モーリス・エルメスが死去すると、娘婿のロベール・デュマが社長となりました。
彼はブランドイメージの保持を徹底的に図りました。

他のブランドがライセンスを濫発していた時代にエルメスは一切ライセンス生産を行わず開発、生産、販売を一貫してパリ本社が管理しました。
また、これによりエルメスの希少性も守られました。
エルメスがブームになると、職人の手仕事による製造の限界が強調され、２年待ち、３年待ち、はては受付停止などにまでなり、この希少性によりよりブランドイメージが向上しました。

現在でも、馬具工房に由来するデュックとタイガーがロゴに描かれていますが、デュックは四輪馬車で、タイガーは従者のことです。
主人が描かれていないのは「エルメスは最高の品質の馬車を用意しますが、それを御すのはお客様ご自身です」という意味が込められているためです。