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ブランドの条件ブランドの条件
山田 登世子
岩波書店 刊
発売日 2006-09


内容(「BOOK」データベースより)
その名がつくと、ただのバッグの値がたちまちはねあがる。ルイ・ヴィトン、エルメス、シャネル―オーラを授ける「名前」の魔力。このマジカル・ワールドの謎を解く鍵は、メゾン「誕生」のシーンにあった!贅沢を売りたい人、買いたい人、どちらも必読。「ラグジュアリー」の本質に迫る、ブランド文化論の決定版。


おフランスざんす 2007-02-22
エルメス・ヴィトン・シャネル、それぞれの歴史をたどりつつブランドオーラの起源をを掘り起こす。

エルメスが伝統志向で、シャネルはもともとマス志向である、

というのはなんとなく知ってはいたが、あまりはっきりとは意識してなかった。

ブランドオーラの起源が、最初は皇室の権威に由来し、

後に市民革命から大衆社会化の中で、デザイナー個人の神話伝説化を要請するようになる。

おそらくマルクスの価値形態論あたりを基礎とし、

ヴェブレンやボードリヤールの消費社会論に依拠した分析は、さほど新鮮というわけではない。

「偽物」に対する伝統派・マス派、両ブランドの態度・戦略の違いに注目した部分が目新しいところか。

著者自身ブランド好き女の嫌ったらしさをそこはかとなく臭わせていて、あまり好感持てず。

(合法的コピー商品を売っている店に2度も取材に行っているのに商品を買わない(笑)

…のはともかくとして侮蔑感が滲み出ている。非合法コピーをバカにするのはいいけど。)

さらにダメ押しのように、スウェットショップの第三世界搾取の話とか環境問題の話が

お約束の岩波的良心丸出しかつおざなりに付け足されていて、ちょっとゲンナリ。

まぁこの辺は個人的な偏見による感情的意見なので本の評価に反映させるのはフェアじゃないかも。

ブランド自体に縁のないダサ人種としては、常識の欠落を埋めてくれてありがとうとだけ言っておきたい。


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